実践カスタマーサクセス講座2020 Autumn の復習(第2章)

カスタマーとの関係構築

第2章は「カスタマーとの関係構築」がテーマです。

実はこの章はジャーニーマップ全体を俯瞰する意味で第3章のジャーニーマップ設計と対になっている章だと思います。

2章のテーマ

  1. カスタマーを知るとはどういう事?

  2. カスタマーを知るために何をすれば良いか?

  3. データをどう活用するのか?

となります。対象である顧客について理解する章です。

カスタマーを知るとはどういう事?

講義では、カスタマーサクセスのミッションとは、「カスタマーが製品を活用し事業において成功する事を支援する」と習います。例えば、Saasの会社でCSMとして活躍なさっている方をイメージしていただくともう少しわかりやすいかもしれません。そのサービスを導入したお客さんが、サービスの機能を活用したことで事業が拡大したり、これまで時間がかかっていた作業時間が大幅に削減されて、長時間残業から解放されたり、という効果を得る事だったりします。第1回の講義で説明があったとおり、「CS=CX+CO」で、そのCO部分を得た状態です。

大事なキーワード:成功ギャップ

CSMが活動において上記のCOを得た状態に至るにあたり、この成功ギャップの話は結構大事な話になると思います。なぜなら、この成功ギャップとは顧客の課題やペインポイントを、CSMが定着化の支援しながら導入するサービスだけで解決できない事が多いからです。CSMが効果を発揮できる外の世界にも顧客の解決すべき課題というものが存在するからです。例えば、堅牢なセキュリティの金庫を販売していたとしても、その金庫を守る部屋が脆弱だったり持ち運びしやすい状態で置かれていては、中に入っている貴重品を守りたいという顧客のゴールに達しないからです。なので、製品やサービスとして提供可能な機能と、顧客が期待する成功の間にある領域が全て「成功ギャップ」でして、製品やサービスを使いこなしてもらう事が顧客の成功とは限らない点を覚えておきましょう。

成功ギャップについてはこちらの記事でも扱われております。

プロダクトマネジャーとカスタマーサクセスが最高の戦友になる理由

カスタマーを知るために何をすれば良いか?

テーマの2つ目はコミュニケーションの部分です。特に顧客を知るためには顧客から信頼を得る事が肝です。「あー、この担当者なら、本当に悩んでる話を聞いてもいいかな」と感じてもらえる事です。講義の中では下記のような説明がありました

よくあるコミュニケーション

  • 誰と? 仲の良い担当者と

  • 何を? 自社プロダクトの使い方について

  • どのように? 聞かれたことに答える

信頼を築くコミュニケーション

  • 複数の担当者・決裁者と

  • カスタマーのビジネスについて

  • 仮説を持って問いかける

つまりは信頼を築くコミュニケーションを行うためには、かなりの事前準備が必要となるのです。個人的な体験としても、目の前の担当者の方だけではなく、必要なら別の日程でキーマンとなる上司の方や、そのプロジェクトの実質的な決定権を持っている方とのMTGを設定して、事業の観点で必要としていたり、秘めたる課題感を探るためにいくつか仮説を当ててみるようなアプローチをしたことはあります。仮説は大きく外れる事が多いのですが、少なくともそのために検討してきた点は評価いただけますし、顧客に寄り添いたいというこちらの姿勢は伝わるので、表面的なコミュニケーションから一歩踏み込んでいけるきっかけになるので、自分では手に余る場合は上司や別の部署の方に相談するなど、様々な角度からアプローチができるように日頃の努力も必要なのだと思います。

データをどう活用するか?

いわゆるサブスク型といわれるリテンションモデルの場合、製品売り切り型と違って、提供後のユーザーの利用率などサービスに活かして支援する事ができます。なので、カスタマーサクセスの活動においてデータを用いた定量・定性双方での顧客の理解を進める必要があります。これまではお客さんを良く知る営業担当者の「経験と勘」に頼るシーンも多かったかも知れませんが、そのスキルに加えて、実際のお客さんの利用状況が手に取るようにわかるとしたら、かなり精度が高くお客さんの事を理解できるようになりますし、真に役に立てる支援を適切なタイミングで提供できるようになるので、結果として長期にわたってお取引いただける関係を続ける事もできるようになります。契約継続期間を延ばすという指標はCS活動においてとても重要です。ただし、手段であるはずのデータ活用が目的になってしまうと、本末転倒なので、得た情報をどのように顧客の成功に役立てられるか?という視点で、活動に生かしていく事が大切です。例えば、冒頭に出てきた「成功ギャップ」ですが、プロダクト外の世界にある課題についてもうまくデータを取得する事で、ギャップを小さくできるかも知れません。製品に閉じないアンケート調査だったり、お客様自身が公表されている情報なども利用可能かもしれません。

さて、第2章の講義の復習は以上です。
講義期間中はこの講義を踏まえて下記の宿題が出題されており、各々の参加者が自分の回答を翌週持ち寄る形で事前に設定されたグループ(基本的に自社以外の方々との組み合わせ)でディスカッションを行います。もし同じく解いてみたい方はコメント欄などを活用していただいて、自習なさってください。前半の章は比較的簡単ですが、後半になるにつれ、重い課題ばかりになります。

宿題

  1. 自社のカスタマーのゴール、ペイン、ユースケースは?(1つ以上列挙)

  2. 従来のカスタマーとの関係性・接し方から変える点・変えない点は?

  3. 自社としてどのようなデータを収集・管理し活用してるか?

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